• 神奈川工科大学
  • 神奈川工科大学電気電子情報工学科

研究室所在地

〒243-0292 厚木市下荻野1030
神奈川工科大学工学部
電気電子情報工学科

教員室 C2号館 E509室 (内線3372)
研究室 C2号館 E512室 (内線3366)

研究室 C2号館 E417室 (内線3349)

TEL&FAX 046-291-3234

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  • 医用画像処理

    • 医用画像の処理と診断支援

      診断や治療計画において,画像のはたす役割は益々重要性を増しつつある.計算機による支援や一次スクリーニングの自動化,将来的には診断そのものの自動化を目標に,主としてX線写真(マンモグラム)による乳がんと胸部CT画像による肺がんの一次スクリーニングシステムの開発に取り組んでいる.

    • マンモグラムの診断支援

      欧米では国家プロジェクトを含め,最も精力的に研究がなされている分野である.本研究室では,腫瘤影検出システム,微小石灰化像検出システムについて,撮影から診断まですべてディジタル処理で行うフルディジタルCADシステムとして開発し,両者共に世界最高レベルの性能を達成している.

    • 前者では候補領域の検出に効果的なアイリスフィルタ,後者ではモルフォロジーを基本にした撮影条件等に応じて適応的に処理するシステムを開発し,高度化を達成した(東京農工大).

    • 国立がんセンター東病院との共同研究で約1000人の外来患者に本システムを適用した結果,真陽性率はそれぞれ88%と94%であった.そのときの偽陽性検出率はそれぞれ一画像当たりで1.3ヶ所および0.39ヶ所であった.現在,さらなる高度化に取り組んでいる.

  • 本研究室は,画像認識技術を用いた医療への貢献を目標とし,医師の読影を支援するシステムを開発しています.このページでは,まず,現在の医療現場における問題点について述べた後で,そのシステムについて説明します.また,このシステムと従来のシステムとの違いについて示します.

    1. 背景

      我が国では,三大成人病,すなわち悪性新生物(がん),心疾患,脳血管疾患による死亡率が年々増加しています.その理由には様々なことが考えられますが,一つに病気の発見の遅れがあげられます.生活習慣病とも言われているこれらの病気は,長期間にわたって何の自覚症状もなく進行し,発症した時にはもはや手遅れとなることが多く,予防や早期発見のための努力が重要です.

      現在,がんの早期発見を目的とした検診プログラムが地方自治体や会社単位で実施されています.例えば,肺がん検診では胸部X線像を用いた読影が実施されていますが,残念なことに約2割の見落としがあると報告されています.その原因の一つに,読影作業の負担の大きさが挙げられています.実際,医師は2時間で500枚程度の画像を読影しなければならず,これが大きな負担となって見落としが発生すると考えられています.また,2次元X線像は人体の一種の影絵であると言えますが,その影絵上には様々な臓器が重なりあって複雑なパターンをつくっています.検診では,この複雑なパターンの中から早期がんのように非常に淡い陰影を発見しなければなりませんが,そのこと自身が大変困難な作業と言えます.

      最近,人体内部を1mm以下の解像度で3次元的に画像化可能な撮影装置が開発されました.マルチスライスCT装置を用いて撮影した画像を読影台に並べたものを示しました.図中の小さな楕円一つ一つが人体の断面像(スライス像と呼ぶ)に対応し,医師はこれらを詳細に観察することによって,極めて早期のがんなども容易に発見できるようになると期待されています.しかし,一患者に対するたった一回の検査でこのスライス像が数百枚出力され,限られた診療時間内に全スライス像に含まれている膨大な情報を漏れなく拾い上げて診断をすることは至難の業であることから,コンピュータによる支援が強く望まれています.

    2. 目的

      本研究室では以上の背景を踏まえて,医師の読影作業を支援するための計算機診断支援システム(Computer Aided Diagnosis System; CAD system)に関する研究を行なっています.図4は開発中のCADシステムとそれを用いた画像診断の概略を示しています.従来の診断の現場における情報の流れを青い矢印で示しましたが,このシステムを用いることによって新たに赤い矢印で示した情報の流れがつくり出されます.例えば,医師に対しては診断決定のために有効な情報がSecond Opinion(第二の意見)として提示され,患者に対してはインフォームドコンセントのために必要な情報が分かり易く提示され,現在行われている診断の質が向上すると考えています.また,このCADシステムは全身の臓器に関するあらゆる疾病の診断が可能ですので,一人の医師が単独で読影する場合に比べて見落としが大幅に減少することも期待されています.

    3. 従来の研究との違い

      現在,診断支援システムに関する研究は世界各国で競って行なわれています.日本は幸いにも最新の人体画像化技術を持っていることもあり,診断支援システムの研究では世界をリードしています.また,米国でも診断支援システムの研究は盛んに行なわれており,1998年にはベンチャー企業のR2テクノロジーが世界初の商用機を開発しました.我が国でも東京農工大の小畑研が10年以上の歳月を費やして開発した診断支援システムが実用化の直前まで進んでいます.しかし,これらはいずれも乳房X線像からのがん検出を目的としたシステムで,他の臓器や他の疾病を対象としたシステムはまだ開発途中であったり,ほとんど開発されていないのが現状です.しかし,画像化技術の進歩のスピードを考えると,近い将来に全身を総合的に診断可能な支援システム(臓器・疾病横断型のCADシステム)が必要になることは間違いありません.

    4. 共同研究

      本研究室は,外部の複数の大学,医療機関,研究機関と共同研究・連携・情報交換等を行なっています.以下がその機関のリストです.(ただし,現在は提携していない機関も含まれます)

      1. 独立行政法人 国立がん研究センター (連携病院先)
      2. 神奈川大(齊藤研究室) (連携大学先)
      3. 富士フイルム株式会社 (情報交換先)
      4. 東京農工大(清水研究室) (連携大学先)
      5. 国際医療福祉大学三田病院 (受託研究先)
      6. 栃木県立がんセンター (共同研究先)
      7. 株式会社 島津製作所 (共同研究契約先)
      8. マイクロニクス株式会社 (共同研究契約先)
      9. 大日本印刷株式会社 (共同研究契約先)
      10. 東洋製罐株式会社 (共同研究契約先)
      11. 株式会社 細胞科学研究所 (共同研究契約先)
      12. 有限会社スペース・バイオ・ラボラトリーズ (共同研究契約先)
      13. 大阪大学 (共同研究契約先)
      14. 東京電機大学 (共同研究契約先)
      15. 名古屋大学 (共同研究契約先)
      16. 独立行政法人 医薬基盤研究所 (共同研究契約先)
      17. 東京大学 (共同研究契約先)
      18. 財団法人先 端医療振興財団 (共同研究契約先)
      19. 理化学研究所 (連携&情報交換先)